【実体験】ダサいレイヤード卒業物語
私がファッションに目覚め始めたばかりの頃、あるダサい失敗が私のレイヤードコーデに対する考え方を大きく変えました。
あれは今から数年前の冬、初めての海外旅行に向けて準備をしていた時のことです。
雑誌やSNSで見る海外のおしゃれな人たちが、シャツ、ニット、ジャケット、さらにはマフラーやハットまで巧みに重ね着している姿に憧れを抱き、「僕もあんな風になりたい!」と強く思いました。
当時の私は、自分の体型について全く理解していませんでした。
身長170cmと平均的な体格であるにも関わらず、なぜか「オーバーサイズこそおしゃれ」という謎の思い込みがありました。
そこで、普段着ているサイズよりもワンサイズ、いやツーサイズは大きいであろうシャツを引っ張り出し、その上にざっくりと編まれた厚手のオフタートルニット、さらにその上から重厚なウールコートを羽織ってみたのです。

こんな感じ
旅行先の寒い気候にも対応できるし、おしゃれに見えるはずだと意気揚々と鏡の前に立ちました。しかし、そこに映し出された自分の姿を見て、私は愕然としました。
まるで子供が父親の服を無理やり着てきたかのような、とんでもなくダサいシルエットがそこにありました。
肩はだらしなく落ち込み、袖は長すぎて手が完全に隠れてしまい、丈も中途半端で脚が短く見えます。
何よりも、全体的に着膨れしすぎて、本来の体型よりも二回りも三回りも大きく見え、まるで雪だるまのようでした。
動きづらく、肩も凝るし、これではせっかくの旅行も楽しめないだろうと悟った瞬間でした。
当時の私は、自分の体型(平均的な体格)を全く理解せず、「オーバーサイズこそおしゃれ」という思い込みがありました。
普段より遥かに大きいシャツに厚手のニット、重厚なウールコートを重ねてみたのです。
鏡に映ったのは、まるで子供が父親の服を着たような、とんでもなくダサい姿。肩は落ち、袖は長く、全体的に着膨れして雪だるまのようでした。
動きづらく、これでは旅行も楽しめないと悟りました。
なぜ「ダサい男」になったのか?
このダサい失敗の原因は、体型に合ったサイズ選びができていなかったこと、そしてレイヤードの基本である「薄いものから重ねる」「素材の厚みに変化をつける」というセオリーを無視していたことです。
ただ厚手の服を重ねれば暖かいしおしゃれ、という安易な考えが、このダサい着こなしを生んでいました。
雑誌やSNSの情報だけを鵜呑みにし、試着もせず、服が体にもたらす影響を全く考慮していなかった自分に呆れました。
さらに、「重ね着=防寒」ばかりに目が行き、「重ね着=ファッション」という視点が完全に欠落していたことも大きな要因でした。
レイヤード失敗から学んだ「体型理解とアイテム選び」
このダサい失敗は、私にとって大きな転機となりました。以来、レイヤードコーデへのアプローチを根本的に見直しました。
まず、自分の体型を徹底的に分析しました。
骨格診断やパーソナルカラー診断を受け、自分に似合うシルエットや素材、色の組み合わせを深く学びました。
平均的な体格の私には、体にフィットするコンパクトなインナーや、着丈が短めのアウター、縦ラインを強調するデザインが重要だと痛感。
闇雲に流行を追うのではなく、本当に似合うものを見極める力が養われました。
次に、レイヤードする際のアイテム選びを格段に慎重に行うようになりました。
インナーには薄手で保温性の高い素材、シャツやブラウスは柔らかな素材でジャストサイズのものを選びます。
ニットも厚手ではなく薄手のハイゲージやVネックを選び、全体のボリューム感を抑えることを意識。購入前には必ず試着し、他のアイテムと重ねてバランスを確認するようにしました。
また、素材の組み合わせにも細心の注意を払うようになりました。
異なる素材を組み合わせることで奥行きを出すのは良いですが、質感の異なるものを重ねすぎるとダサく見えることも。
ウールとコットン、シルクとカシミヤなど、素材同士が調和する組み合わせを心がけ、色もワントーンやアースカラーなどで統一感を出す工夫を凝らすようになりました。
現在では、レイヤードコーデをする際は「引き算の美学」を大切にしています。
あれこれ重ねるのではなく、どこか一箇所にポイントを絞り、他はシンプルにまとめることで、洗練された印象になるよう心がけています。
例えば、インナーはシンプルに、アウターで色柄を取り入れるなど、様々なバリエーションを楽しんでいます。
あの頃のダサい私からは想像もできないほど、レイヤードコーデを自信を持って楽しめるようになりました。もしあなたがレイヤードで失敗したことがあるなら、ぜひ自分の体型とアイテム選びを見直してみてください。きっと新しい発見があるはずです。
ファッションは、自分の身体を理解し、それに合った着こなしを見つけることで、もっと楽しくなるものだと心から思います。
僕が考えるレイヤード(重ね着コーデ)を選ぶ際の対策は後述しています。
レイヤード(重ね着コーデ)が残念に見えるNGパターン
上記の私のダサい体験談を基に、レイヤードコーデが残念に見えてしまうNGパターンを3つにまとめました。これらを避けることで、あなたもダサい重ね着から卒業できるはずです。
1. サイズ選びの誤りで「着られている感」満載パターン
私のチェスターコートの失敗談がまさにこれです。
自分の体型を無視してオーバーサイズのアイテムを選んでしまうと、まるで服に着られているかのようなダサい印象になります。
特にアウターや一番上に重ねるアイテムのサイズ感が合っていないと、全体のシルエットが崩れ、だらしなく見えてしまいます。
せっかくのレイヤードも、サイズが合っていないだけで全てが台無しになる典型的なパターンです。
肩落ち・袖余りで「子供っぽい」印象に
肩の位置が合っていなかったり、袖丈が長すぎて手が隠れてしまったりすると、体が服に埋もれているような印象になります。
これは、まるで子供が父親の服を借りてきたかのような、ダサい「着られている感」を生み出し、洗練された大人の着こなしとはかけ離れてしまいます。
着丈のバランス崩壊で「スタイル悪見え」
アウターや重ね着アイテムの着丈が中途半端に長すぎると、脚が短く見えたり、全体が寸胴に見えたりと、スタイルが悪く見えがちです。
特に小柄な人がこれをやってしまうと、重心が下がり、バランスの悪いダサいシルエットになってしまいます。
2. 素材と厚みのバランス崩壊で「雪だるま」パターン
これも私の体験談で痛感したポイントです。ただ闇雲に厚手の服を重ねてしまうと、着膨れして「雪だるま」のようなシルエットになってしまいます。
全てがモコモコ!「洗練されない」質感
インナーに厚手のニットやごわつく素材のシャツを選び、その上にさらに厚いアウターを羽織るような組み合わせは最悪です。
素材の厚みに変化がなく、全てがモコモコしてしまうと、洗練された印象とはかけ離れたダサい重ね着になります。
動きづらさも加わり、見た目だけでなく快適さも損なう、残念なレイヤードです。
重ねすぎで「動きづらい」実用性のなさ
おしゃれに見せようと重ねすぎてしまうと、服の中で体が自由に動かせなくなり、肩が凝ったり、姿勢が悪くなったりします。
実用性を無視した重ね着は、不自然な見た目につながり、結局「ただたくさん着ているだけ」のダサい着こなしになってしまいます。
3. 「防寒=おしゃれ」の勘違いで「野暮ったい」パターン
これは私が陥っていた最も根本的な勘違いです。レイヤードを単なる「防寒着」としか捉えていないと、残念ながらおしゃれからは遠ざかってしまいます。
色や柄がバラバラ「ちぐはぐ」印象
暖かさだけを追求して、色や素材、デザインのバランスを無視すると、全体的に野暮ったく、ちぐはぐなダサい印象を与えてしまいます。
アイテムごとの主張が強すぎると、視線が散漫になり、まとまりのないダサい着こなしになってしまいます。
試着不足で「イメージと現実のギャップ」
特に、普段着慣れていないアイテムをいきなり取り入れたり、試着せずに購入したりすると、この失敗に繋がりがちです。
雑誌やSNSのイメージだけで判断し、実際に自分が着用した際の全体のバランスや見え方を把握していないと、「なんか違う…」というダサい結果に終わることがよくあります。
ファッションとしてのレイヤードには、計算されたバランスと統一感が不可欠であり、それを怠ると「ただたくさん着ているだけ」のダサい着こなしになってしまいます。
これらのNGパターンを避けることで、あなたのレイヤードコーデは格段におしゃれになるはずです。
ぜひ、ご自身のワードローブと照らし合わせてみてくださいね。
【解決策】「ダサい」を「おしゃれ」に変えるレイヤード(重ね着コーデ)着こなし術
上記の私のダサい体験談から学んだ教訓を基に、重ね着コーデを「おしゃれ」に見せるための秘訣を3つにまとめました。これらを実践すれば、あなたのレイヤードもきっと劇的に変わるはずです。
1. 「着られている感」から「ジャストフィット」へ:サイズ選びの徹底
以前の私が犯した最大の過ちは、自分の体型に合わないオーバーサイズの服を選んだことでした。
これを「おしゃれ」に変えるには、アイテムごとのサイズ感を徹底的に見直すことが重要です。
インナーは体にフィットするものを
一番下に重ねるTシャツやカットソー、薄手ニットなどは、体に吸い付くようなジャストサイズを選びましょう。これにより、上に重ねる服がもたつくのを防ぎ、すっきりとした土台を作ります。
アウターは全体のバランスを見て
一番上に羽織るコートやジャケットは、肩の位置が合っているかを最重視します。
着丈や袖丈も、自分の身長や体型に合ったものを選びましょう。
全体が重たく見えないよう、試着で必ず全身をチェックし、他のレイヤードアイテムとのバランスを確認することが「着られている感」をなくす鍵です。
2. 「雪だるま」から「立体感」へ:素材と厚みのメリハリ
闇雲に厚手の服を重ねてダサい雪だるま状態になるのは避けたいところです。「おしゃれ」に見せるためには、素材の厚みと質感にメリハリをつけることが不可欠です。
薄いものから順に重ねる
これがレイヤードの鉄則です。薄手のインナーから始め、徐々に厚みのあるアイテムを重ねていきましょう。
これにより、見た目の膨らみを抑え、スマートな印象になります。
異素材ミックスで奥行きを出す
例えば、光沢感のあるシャツの上にマットな質感のニット、さらにハリのあるウールのアウターを重ねるなど、異なる素材感を組み合わせることで、単調さをなくし、奥行きのある「おしゃれ」な着こなしが生まれます。
3. 「防寒着」から「魅せるコーデ」へ:バランスと統一感の追求
かつての私は、レイヤードを単なる防寒としか考えていませんでした。「おしゃれ」な重ね着は、全体のバランスと統一感を意識して「魅せる」ことが重要です。
色のトーンを揃える
すると、重ね着してもごちゃつかず、洗練された印象になります。
差し色を使う場合は、小物など一点に絞ると効果的です。
「引き算」の意識を持つ
おしゃれなレイヤードは、足し算ばかりではありません。
あれもこれもと欲張って重ねるのではなく、どこか一箇所にポイントを絞り、それ以外はシンプルにまとめる「引き算の美学」を取り入れましょう。
例えば、柄物のシャツをメインにするなら、他のアイテムは無地で統一するなど、バランスを意識することが「ダサい」から「おしゃれ」への転換点です。
これらの秘訣を意識して、ぜひあなたのレイヤードコーデを「おしゃれ」に変身させてみてください。
まとめ
上記のダサい体験談から学んだ教訓を基に、重ね着コーデを「おしゃれ」に見せる秘訣は3つです。
まず、サイズ選びの徹底が重要になります。 服に着られているような「着られている感」をなくすため、インナーからアウターまでジャストフィットを意識しましょう。
次に、素材と厚みのメリハリを持たせること。 全てを厚手にせず、薄いものから重ねていきましょう。 異素材ミックスや「抜け感」を取り入れることで、「雪だるま」シルエットを回避し、立体感を出すことができます。
そして、バランスと統一感の追求も欠かせません。 単なる防寒ではなく、「魅せるコーデ」として、色のトーンを揃えたり、「引き算の美学」を取り入れたりして、野暮ったさをなくしましょう。
これらの秘訣を意識すれば、あなたのレイヤードコーデは格段におしゃれに変わるはずです。
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